隠れ著作権侵害のフリーイラスト素材に注意!【トレース作成】

図解や資料に使っているフリーイラストは本当に安全でしょうか?

もちろん、ほとんどのストックサイトの素材は安全です。

しかし、中には著作権侵害をする作成の仕方がされているものもあったりします。

著作権侵害の素材を使ってしまうと自分の図解や資料、WEBサイトも著作権侵害に問われる危険があります。

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私の場合はこれまでに2件ほど著作権侵害のフリー素材に出会ってしまったことがあります…

違法素材を含んだ作成図解はすべてイラストを差し替えて作り直しましたが、とても大変な作業となりました。

そんな経験を踏まえて主に以下3点についてまとめました。

  1. どのようなイラスト素材が著作権侵害にあたるの?
  2. 違法素材を使った著作物(図解や資料)の扱いについて
  3. 著作権侵害素材への対処法

「知らないうちに著作権侵害していた…」とならないためにフリー素材を使うデザイナーのほか、素材を提供してくださるイラストレーターの方にも知ってほしい内容です。

なお、以下に述べる著作権についての内容は弁護士の方にチェックいただいております!

どのようなイラスト素材が著作権侵害?

ストックサイトなどで利用できるイラスト素材の中で著作権侵害にあたるものは「トレース作成された」イラストです。

注意点としては「トレース」自体の行為は問題ありません。

問題なのは他者の著作物を「トレース」してイラストを作り、許諾なく発表や販売・アップロードすることです。

例えば、写真家Aさんの写真(原著作物)を許諾なしに、イラストレーターBさんがトレースしてイラスト(二次的著作物)を作ったとします。

そして、Bさんはそのイラストをストックサイトにアップロードした。

となると、BさんはAさんに著作権侵害によって訴えられるリスクがあります。

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知らずにやっている方がほとんどだと思います。

(知っていてやっているとしたら悪質です…)

ポイント

許諾なく他者の著作物をトレースしたイラストを販売・アップロードしてはいけない!

著作権侵害の素材を使った図解などの扱い

上のような著作権侵害した素材を利用して、図解や資料などの著作物を新たに作った場合はどうなるのでしょうか?

残念ながら、その著作物も著作権侵害で訴えられるリスクが十分にあります。

例えば、先ほどのBさんの違法素材がストックサイトにあったとします。

Cさんがそのイラストをダウンロードして図解・画像に入れたとなると、Aさんから見てCさんの図解は三次的著作物にあたることになります。

そして、CさんはAさんの許諾を得ずに原著作物を利用していることになってしまうので、著作権侵害で訴えられるリスクがあります。

たとえ「フリー」であっても著作権侵害には注意しなければなりません。

ポイント

著作権侵害素材を使った図解・画像・資料・WEBサイトも著作権侵害にあたる!(素材を使っている部分について)

著作権侵害素材への対処法

「トレースされたか否か」というのは原著作者でない限り判断が難しいのが厄介なところです。

そして大型ストックサイトでは検閲もされておりますが、これまでの経験上、残念ながら完全に安心とは言い切れません。

だいたいはトレース(著作権侵害)が明らかになってから、作成者がBANされて利用者が気づくか気づかないかというのが現実です…

これまで2件の著作権侵害素材に出くわした経験として以下の対処法が考えられます。

  1. 利用したイラスト素材の作成者はなるべく覚えておく
  2. 作成者がBANされた時は、できるだけ調査する
  3. 著作権侵害の疑いのある素材は差し替える

イラスト素材の作成者は覚えておこう

大型サイトなどでは、イラスト作成者をフォローする機能もあります。

よく利用している素材の作成者はフォローしておいて、定期的にBANされていないかチェックするのが良いでしょう。

フォローしておけば、普通に素材を探す手間も省けますしデメリットはないです。

個人サイトの場合、サイトをブックマークやSNSアカウントをフォローしてチェックするのがいいですね。

作成者がBANされたら調査しよう

もし、フォローしている作成者がBANされたことに気づいたら、念のため調査したほうがいいです。

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私が実践している調査方法としては

  • SNSなどで名前検索をして、問題が発生していないか調べる
  • トレース元となった写真やイラストを探し出す

SNSなどで作成者の名前検索をすると、原著作者が著作権侵害の問題について作成者名を挙げて投稿していることがあります。(実際にありました)

SNSなどで検索に引っかからなかった場合には、独自でトレース元を探すのも有効です。

トレース元となる写真などはストックサイトから得られるものが多いからです。

人気上位の写真がトレースされていることもあるので、大型ストックサイトで調査してみるといいです。(実際にこれもありました)

調査するポイントとしては、「構図(ポーズや配置)が一致するか」「対象の輪郭や装飾が一致するか」といったことです。

著作権侵害の疑いのある素材は差し替えよう

違法素材が入った著作物はそのまま使うと訴えられるリスクがありますので、

著作権侵害の疑いのある素材を含んだ図解や画像などは、すぐに利用を停止すべきです。

もし、依頼を受けて作成したものでしたら、依頼者にしっかりと説明をしていったん利用を止めてもらいましょう。

そして、違法素材を他のイラスト素材に差し替えてしまえば、また問題なく使用することができます。

ポイント

・利用するイラスト素材の作成者・サイトはしっかりと把握しておく

・作成者について、トレース元について自分で調査する

・著作権侵害の疑いのある素材は使わない、差し替える

まとめ

フリーイラスト素材を利用する時にはそのイラストが著作権侵害をしていないか注意する必要があります。

以下の2点について要注意です。

  • 他者の著作物をトレースして作成した素材は違法
  • 著作権侵害素材を使った著作物も違法になる

著作権やトレース問題に関しては、イラスト素材を提供してくださるイラストレーターの方にも周知いただけると利用者としては大変嬉しいです!