FXの取引手法とは?基本的なトレードスタイルを解説!

FX取引を始めるにあたり、自分に合ったトレードスタイルを見つけることは非常に重要です。

取引手法を考えずに闇雲に取引を行うと、大きなリスクを伴い、持続的な利益を得ることが難しくなります。

美図紀さん
美図紀さん

自分のライフスタイルや性格に合った取引手法を見つけることが大切です!

本記事では、「取引時間」「自分の関与度」に基づいて分類した基本的なトレードスタイルを紹介。

スキャルピング、デイトレード、スイングトレード、ポジショントレード、裁量トレード、システムトレード、自動売買、それぞれの特徴やメリット・デメリットを詳しく解説します。

また、自分に最適なスタイルを見つけるためのポイントやアドバイスもまとめました。

文野くん
文野くん

FX初心者に、役立つ情報になりそう!

FXの取引手法の重要性

FX初心者に多いミスの1つが、取引手法を考えずに闇雲に取引を行うことです。

自分に合う取引スタイルを見つけずに、闇雲に取引をするデメリットは次のように上げられます。

  • 取引をするタイミング(売買と決済)に毎回悩む
  • 資金管理、レバレッジ管理が不十分になりやすい
  • 一貫性があり、計画的な戦略を立てづらい
  • 感情的なトレードで不必要なリスクを取りやすい

このような問題がつきまとい、持続的な利益を得ることの難易度が格段に上がります。

FXトレードは「一度の勝ち」に価値はありません。次に負けて先ほどの利益を溶かせば意味がないので。

どれだけ大きな負けを減らして、利益を積み重ねていけるかが重要な点であり、それには一貫した取引スタイルが必要なのです。

文野くん
文野くん

毎回違う方法でトレードすると、なぜ勝ったのか負けたのかの反省や研究もできないしね。

美図紀さん
美図紀さん

トレードスタイルには、それぞれの特徴やメリット・デメリットがあるので後ほど解説!

ちなみに、トレードスタイルと分析方法は別物です。

トレードスタイルは、どの時間足でどのタイミングで取引を行うかや、どれだけの頻度で取引を行うかといった、取引の全体的なアプローチを指します。

分析方法は、取引の判断を行うためのツールや手法を指します。例えば、テクニカル分析やファンダメンタル分析などです。

美図紀さん
美図紀さん

両者を混同しないようにしましょう。

トレードスタイルの分類

本記事ではトレードスタイルを「取引時間」「取引判断にどれだけ関わるか」で分類しました。

どのくらいの時間の長さで、どのようなタイミングで取引を行うか、どれだけ頻繁に取引を行うか、そして取引の判断を行う際にどれだけ自分自身が関与するかに基づいています。

美図紀さん
美図紀さん

まずは、各トレードスタイルの分類について見ていきましょう。

取引時間と取引回数

取引時間と取引回数に基づいて分類できるスタイルは以下の4つが基本です。

スキャルピング

非常に短い時間で多数の取引を行うスタイル。一日の中で数秒から数分単位で取引を行い、小さな利益を積み重ねる。

デイトレード

一日の中で取引を完結するスタイル。基本的にポジションを翌日や翌週に持ち越さず、1日単位で取引を行う。

スイングトレード

数日から数週間の単位で取引を行うスタイル。中期的な市場の値動きを狙い、取引回数は少なめ。

ポジショントレード

数ヶ月から数年の単位で取引を行うスタイル。長期的な市場のトレンドを狙うほか、スワップポイントによる利益も狙える。

取引判断に自分がどれだけ関わるか

もう1つの分類方法は、取引判断にどれだけ自分が関与するかに基づくものです。

この分類には以下の3つのスタイルがあります。

裁量トレード

自分自身の分析と判断で取引を行うスタイル。市場の動向を見ながら、自分の好きなタイミングで取引をする。

システムトレード

事前に決めた取引ルールに従って機械的に取引を行うスタイル。テクニカル指標の売買サインや数値を基準にすることが多い。感情に左右されにくい。

自動売買

取引プログラムを使って自動的に取引を行うスタイル。自分は取引のON / OFFや簡単な設定だけをするだけなので、感情に左右されず、24時間自動で取引ができる。

取引時間で分類した4つのトレードスタイル

取引時間で分類されるトレードスタイルは、それぞれ異なる特徴とメリット・デメリットがあります。

ここでは、スキャルピング、デイトレード、スイングトレード、ポジショントレードの4つのスタイルについて解説します。

文野くん
文野くん

メリット・デメリットを踏まえて、オススメする人の特徴も紹介するよ!

スキャルピングの特徴

スキャルピングは、非常に短い時間で多数の取引を行うスタイルです。

取引時間数秒~数分
取引回数非常に多い
取引1回の損益小さい
必要な資金額少額資金からOK
難易度

スキャルピングのメリット

数秒から数分の間の短期間取引のため取引機会が多く、小さな値動きでも利益になりやすい。

資金効率が高く、少額資金からでも小さな利益を積み重ねていくことで利益を増やしていける。

スキャルピングのデメリット

高度な集中力と迅速な判断が求められ、感情的になると失敗しやすい。

取引回数が多くなるため、取引コスト(スプレッド分)がかさむ

美図紀さん
美図紀さん

集中力や迅速な判断に自信がある人。トレードできる時間が限られている人。少額資金で短期的な利益を狙いたい人。にオススメです!

デイトレードの特徴

デイトレードは、一日の中で取引を完結させるスタイルです。

取引時間数分~数時間
取引回数多い
取引1回の損益中程度
必要な資金額少額資金からOK
難易度

デイトレードのメリット

一日で取引を完結させるため、ポジションを持ち越すリスクがない

トレンドの値動きを捉えられれば、スキャルピングよりも大きな利益を狙うこともできる。

デイトレードのデメリット

取引中は基本的に相場を監視する必要があるため、時間的な拘束がある。

美図紀さん
美図紀さん

日中や夕方以降に相場を監視できる時間がある人。短期的な市場の動きを狙いたい人。
にオススメです!

スイングトレードの特徴

スイングトレードは、数日から数週間の単位で取引を行うスタイルです。

取引時間数日~数週間
取引回数少ない
取引1回の損益大きい
必要な資金額まとまった金額が必要
難易度

スイングトレードのメリット

スキャルピングやデイトレードのような時間的な拘束がほとんどなく取引できる

トレンドの値動きを捉えられれば、大きな利益を狙うことができる。

スキャルピングのデメリット

ポジションを持ち越すため、土日に起きる地政学リスクが心配。週明けに窓開けのリスク。

ポジションを建てた後に値動きが小さければ、待った時間に対して利益が小さくなる

美図紀さん
美図紀さん

日中は仕事で忙しい人。相場の監視をする時間がない人。少ない取引回数で利益を狙いたい人にオススメです!

ポジショントレードの特徴

ポジショントレードは、数ヶ月から数年の単位で取引を行うスタイルです。

取引時間数ヶ月~数年
取引回数非常に少ない
取引1回の損益非常に大きい
必要な資金額まとまった金額が必要
難易度

ポジショントレードのメリット

取引頻度が少なく、時間的な拘束がほとんどない。

ポジションを持っているだけで、スワップポイントを得られる可能性がある。(スワップポイントがプラスの場合)

ポジショントレードのデメリット

長期的な資金の拘束がある、長期間にわたる市場の変動に耐える必要がある。

長期的な目線でテクニカル分析、ファンダメンタルズ分析を行っていく必要がある。

美図紀さん
美図紀さん

長期的な視点で投資を考える人。頻繁な取引を好まない人。にオススメです!

取引判断への関与度で分類する3つのトレードスタイル

取引判断への関与度に基づくトレードスタイルには、裁量トレード、システムトレード、自動売買の3つがあります。

それぞれの特徴とメリット・デメリットを解説します。

文野くん
文野くん

メリット・デメリットを踏まえて、オススメする人の特徴も紹介するよ!

裁量トレード

裁量トレードは、自分自身の判断で取引を行うスタイルです。

取引手法個々の取引ごとに自分の判断で行う
判断の関与度高い
難易度

裁量トレードのメリット

すべて自分で判断できるので、柔軟に市場の変動に対応できる。

自分で考えて、分析して、判断をするので投資スキルが向上する

裁量トレードのデメリット

感情に左右されやすいので、分析や戦略が間違っていなくても負けることがある。

迅速な判断力が求められ、分析や相場の監視など時間的拘束がある

美図紀さん
美図紀さん

投資スキルや判断力を磨きたい人。自分で自由にFXトレードをしたい人。FXに時間を使える人。にオススメです!

システム(機械的)トレード

システムトレードは、事前に決めたルールに従って機械的に取引を行うスタイルです。

取引手法ルールに基づいて機械的に取引
判断の関与中程度
難易度

システムトレードのメリット

感情に左右されず、一貫した取引を実現しやすい。

あらかじめ決めたルールに従うだけなので、ルールさえできれば判断に迷わない。

システムトレードのデメリット

そもそも作ったルールが相場の値動きに適応しない場合があり、ルール決めには知識が必要

ルールを守れないとシステムトレードの意味がなくなってしまう。

美図紀さん
美図紀さん

感情を排除して取引を行いたい人。自分で取引ルールを作成できる人。自分で決めたルールを守れる人。にオススメです!

自動売買

自動売買は、プログラムを使って自動的に取引を行うスタイルです。

取引手法プログラムによる自動取引
判断の関与低い
難易度

自動売買のメリット

一度プログラムを設定すれば、人間の介入が不要で24時間自動で取引が行われる

プログラムに従って自動売買されるため、そこまで専門的な知識がいらずにFXを始めやすい。

自動売買のデメリット

プログラムの選定相場に合わせた設定やメンテナンスが必要。

使用するプログラムの手法が相場や通貨ペアに合っていなければ、効率よく稼げずに損するリスクもある。

美図紀さん
美図紀さん

取引する時間がない人。技術を駆使して効率的に取引を行いたい人。専門的な知識がないが簡単にFXを始めてみたい人。にオススメです!

自分の目的、性格、ライフスタイルに合わせて取引スタイルを選ぼう

さて、ここまで4×3つのトレードスタイルを見てきましたが、

トレードスタイルを選ぶ際には、自分の目的、性格、ライフスタイルを考慮することが重要です。

美図紀さん
美図紀さん

ここでは具体例を挙げ、目的やライフスタイルに合ったトレードスタイルの選び方の例を紹介します!

例1: 効率的に資金を回して利益を増やしたい

効率的に資金を回して利益を最大化したい場合、スキャルピングデイトレードがおすすめです。

これらのスタイルは短期間で複数の取引を行うため、迅速に資金を増やすチャンスが多いです。

また、システムトレードを併用することで、短時間でも判断に迷うことがなく一貫した取引を行いやすくなります。

文野くん
文野くん

決められたルールで短期取引を繰り返すことで、効率的に利益を狙うことができるんだね!

例2: FXを通じて、投資スキルや柔軟な判断力も磨きたい

投資スキルや柔軟な判断力を磨きたい場合、裁量トレードが適しています。

また、スキャルピングやデイトレードを行うことで、市場の動きを細かく把握し、経験を積むことができます。

試行回数が多くなるので、PDCAを速く回すことができるためスキルや判断力を伸ばすのに有効です。

文野くん
文野くん

分析力や判断力をつけるには、自分で考えて行動することが大切!

例3: 感情的になりやすい(怒りっぽい、調子に乗りやすいなど)

感情的になりやすい人は、自動売買を利用することで感情の影響を最小限に抑えることができます。

プログラムの設定さえすれば、そのあとは相場を監視する必要がないので、感情が投資判断に影響することはありません。

または、取引回数が少ないスイングトレードを行うことで、相場や値動きに感情を揺さぶられる回数を抑えることができます。

文野くん
文野くん

どうしても感情的にトレードしてしまうなら、分析だけしてトレードは機械に任せてみるのもあり!

例4: 日中は仕事で忙しい、趣味に時間を使いたい

日中に仕事で忙しい人や趣味に時間を使いたい人にも自動売買はオススメです。

24時間自動で取引を行うため、自分の時間を自由に使えます。

または、隙間時間にできるスキャルピング。時間拘束が少ないスイングトレードやポジショントレードで長期的に取引を行うこともオススメでしょう。

文野くん
文野くん

ライフスタイルや価値観に合わせて選択することが大切!

例5: 自営業やリモートワークで仕事時間に融通が利きやすい

自営業やリモートワークで時間に融通が利く場合、裁量トレードやシステムトレードが適しています。

スキャルピングやデイトレードと組み合わせることで、空き時間に日中の市場の動きを捉え、効率的に取引を進めることができます。

文野くん
文野くん

取引する時間を自分で決められるのなら、判断も時間も柔軟性の高い方法を選ぼう!

エンディング

FX取引で成功するためには、自分に合ったトレードスタイルを見つけることが重要です。

闇雲な取引はリスクが高く、一貫性のある取引を行うことでリスク管理と利益の最大化が可能になります。

トレードスタイルは取引時間や判断の関与度に基づき、スキャルピング、デイトレード、スイングトレード、ポジショントレード、裁量トレード、システムトレード、自動売買などがあります。

それぞれに特徴とメリット・デメリットがあり、自分のライフスタイルや性格に合わせて選ぶことが大切です。

美図紀さん
美図紀さん

自分に合ったスタイルを見つけて、継続的な利益を目指しましょう!