FXで重要な経済指標とは?指標発表時のリスク対策も解説!

FXは世界中の通貨を対象にした金融取引であり、初心者の方は市場の動きがより複雑に感じられるかもしれません。

市場の動きに影響を与える重要な要因の1つが経済指標や要人発言です。

経済指標とは、各国の経済状態を示すデータであり、定期的に発表されます。

この情報は市場の動きを予測する重要な手がかりとなるため、トレーダーにとっては見逃せない要素です。

本記事では「経済指標とは何か?」「注目すべき経済指標」「経済指標発表時間のリスク対策」についてまとめて解説していきます。

文野くん
文野くん

 初心者でも経済指標をチェックする必要ってある?

美図紀さん
美図紀さん

もちろん!市場の流れを読む材料にもなりますし、トレンドの転換点を見極めるためにも欠かせません!

【用語解説】経済指標とは

経済指標とは、各国の経済状況を反映するデータや統計のことを指します。

政府機関や中央銀行が定期的に発表し、金融市場における重要な指標として利用されています。

重要な指標は注目度が高く、急激な値動きとスプレッドの拡大が起きるリスクもあり、トレーダーは無視することができないイベントです。

経済指標の役割

経済指標は、その国の経済状況や成長の度合いを示すため、投資家やトレーダーにとって判断材料となります。

発表された数値から今後の市場の方向性を予測し、取引のタイミングを図ることができます。

以下に代表的な経済指標を紹介します。

  • GDP(国内総生産)
    一定期間内に国内で生産された財やサービスの総額を示します。経済の規模や成長率を判断する指標として重要です。
  • CPI(消費者物価指数)
    消費者が購入する商品やサービスの価格変動を測定し、インフレやデフレの状況を把握します。
  • 雇用統計
    労働市場の状況を示し、失業率や雇用者数の変化などを反映します。
  • 政策金利
    中央銀行が決定する金利であり、金融市場全体に影響を与える最重要指標の一つです。政策金利の変動は通貨の価値に直接影響します。

初心者にとってのポイント

まずは指標の市場に影響を与えやすい経済指標を知ることです。

  1. 重要な指標を優先して覚える
    すべての指標を覚える必要はありません。主要な指標に絞り込んでチェックしましょう。
  2. 発表スケジュールを把握する
    指標は決まったスケジュールで発表されます。トレードの計画を立てる際に役立てましょう。
  3. 市場への影響を理解する
    指標や発表数値によって市場の反応が異なります。経済指標発表時のチャートを監視して値動きがどうなるか見てみましょう。
文野くん
文野くん

GDPとかCPI、政策金利の発表時間や結果ってどこで確認できるの?

美図紀さん
美図紀さん

各FX業者の公式サイトや取引ツールのニュースや速報などで確認できます!

主要経済指標に注目すべき理由

経済指標がトレーダーや機関投資家の意思決定に大きな影響を与える要因となります。

これらの指標に注目する理由を理解することは、取引戦略を立てる上で重要です。

理由1:市場の方向性を予測できる

経済指標は、各国の経済状態を数値で示すため、市場の方向性を把握するための指針となります。

例えば、GDPや雇用統計の結果が予想を上回ると、その国の通貨が買われる傾向があります。

逆に、予想を下回ると通貨が売られる場合が多いです。

例:雇用統計

雇用統計で失業率が低下し、非農業部門雇用者数が増加した場合、米ドルは買い圧力を受ける可能性が高まります。

市場の期待と結果の差異が価格変動を引き起こします。

理由2:短期的なトレードチャンス

経済指標の発表時には、価格が急激に変動することがあります。

ボラティリティが高まる状況を利用して、短期的な利益を狙うことが可能です。

ただし、値動きが急反転するリスクも高いため、十分な注意が必要です。

例:政策金利発表

中央銀行が予想外の利上げを行った場合、通貨は急激に上昇する可能性があります。

実際に急騰してボラティリティが高まった動きを捉えることで、スキャルピングによる利益を狙えます。

理由3:トレンドの転換点を見極める

需要な経済指標は、トレンドの転換点となる場合があります。

例えば、長期間にわたる低インフレが突然高まった場合、中央銀行の政策変更を予測する材料となり、相場に影響を与えます。

テクニカル分析でトレンドの終わりが見えているときに、重要な経済指標発表が重なるとそこが転換点になる可能性があります。

例:CPI(消費者物価指数)

インフレ率が予想以上に上昇すると、政策金利の引き上げが視野に入るため、通貨が強含む傾向があります。

指標発表時の急騰が、下落トレンドの終わるきっかけになることもあります。

文野くん
文野くん

特に注目すべき経済指標もあれば、教えてほしいな!

美図紀さん
美図紀さん

それでは、次の章では注目すべき経済指標5つを紹介しますね!

関連記事:テクニカル分析とファンダメンタルズ分析の違いを解説

テクニカル分析とファンダメンタルズ分析の違いは?FX初心者向けに解説!

注目すべき重要な経済指標を紹介

ここでは、FXトレードにおいて特に注目すべき主要な経済指標について詳しく解説します。

紹介する指標は、大きな値動きを引き起こす可能性があるため、トレーダーにとっては見逃せません。

特にアメリカの経済指標は、世界最大の経済規模を持つ米国の影響力が強いため重視されています。

米ドルは主要な基軸通貨であり、他の通貨ペアにも大きな影響を与えるため、アメリカの指標がFX市場全体に与えるインパクトは非常に大きいです。

1. GDP(国内総生産)

GDPは、一定期間内に国内で生産された財やサービスの総額を示す経済指標です。

経済の規模や成長率を判断するための重要な手がかりとなります。

GDPはその国の経済活動の全体像を把握するために欠かせない指標であり、特にアメリカのGDP発表は世界中のトレーダーに注目されています。

基本的に、アメリカのGDPが市場予想を上回る場合、米ドル高となりやすいです。

一方で、市場予想を下回る場合は米ドル安となる傾向があります。

GDPの発表は四半期ごとに行われ、多くの場合、予想値や過去の結果と比較されることで市場の反応が決まります。

2. CPI(消費者物価指数)

CPIは消費者が購入する商品やサービスの価格変動を測定し、インフレやデフレの状況を把握するための指標です。

基本的に数値が高い場合はインフレ懸念が強まり、中央銀行が政策金利を引き上げる可能性が高まります。

一方、数値が低い場合は金利緩和的な政策が期待されることがあります。

特にアメリカのCPIは、世界経済において重要な役割を果たしているため、市場参加者の注目を集めます。

米国のCPIが予想を大きく上回る場合、インフレ抑制のためにFRB(連邦準備制度理事会)が積極的な利上げを行う可能性があり、米ドルの価値が上昇しやすくなります。

CPIは単なる物価変動の指標にとどまらず、金融政策や為替市場に影響を与える重要なデータです。

3. 雇用統計

雇用統計は、労働市場の状況を示す指標で、失業率や非農業部門雇用者数(NFP)が特に注目されます。

特に米国の雇用統計は、毎月第一金曜日に発表される重要なデータであり、為替市場に大きな影響を与えます。

例えば、NFPの結果が市場予想を大幅に上回る場合、米ドルが買われる傾向が強まります。

一方、市場予想を下回る場合は、米ドルが売られる動きが見られることがあります。

これに加え、失業率の変動もトレーダーが注目するポイントであり、労働市場の健全性を直接的に反映します。

また、雇用統計は単独で注目されるだけでなく、FRB(連邦準備制度理事会)の金融政策決定にも影響を与えるため、その重要性は非常に高いです。

FRBが利上げや利下げのタイミングを判断する際、雇用統計のデータが重要な参考材料となるため、市場参加者は発表直前から緊張感を持って動向を注視します。

4. 政策金利

政策金利は、中央銀行が決定する金利であり、経済全体に及ぼす影響が最も大きい指標の一つです。

政策金利の変更は、インフレや景気動向に応じた金融政策の一環として実施されます。

金利が引き上げられると通貨の価値が上昇しやすく、逆に引き下げられると通貨安に繋がる傾向があります。

例えば、FRB(連邦準備制度理事会)が利上げを行われる場合、米ドルの需要が高まり、米ドル高となる傾向があります。

一方、利下げが行われるた場合は経済の刺激を目的としており、米ドル安になる傾向があります。

中央銀行の声明や議事録も重要

政策金利の変更に先立ち、中央銀行の声明や議事録が発表されることが多く、これらの内容が市場の期待感に大きな影響を与えます。

利上げを匂わせる言及があった場合、その期待感だけで急騰するケースもあります。(逆に利下げを匂わせる内容があれば、下落につながることがある)

また、政策金利は他国の通貨と比較されることが多く、金利差が投資家の資金の流れを決定する重要な要素となります。

例えば、米国と日本の政策金利差が拡大すると、米ドルと円の間でキャリートレードが活発になることがあります。

金利の変動は単に国内だけでなく、国際市場にも大きな影響を及ぼすことを理解しましょう。

 5. ISM製造業景気指数

ISM製造業景気指数は、米国の製造業の景気状況を測定する重要な指標の1つです。

この指数は、全米供給管理協会(ISM)が毎月発表しており、製造業における生産活動、新規受注、雇用、在庫などのデータを基に作成されています。

指数の値が50を上回る場合は製造業の拡大(景気が良い)を、50を下回る場合は縮小(景気が悪い)を示します。

特にこの指標は、GDPや雇用統計といった主要な経済指標に先行する傾向があるため、市場参加者にとって経済全体の動向を予測する上で非常に重要です。

また、ISM製造業景気指数が予想を大きく上回る場合、米ドル高となることが多く、逆に予想を下回ると米ドル安に繋がることがあります。

この指標の中に含まれる”新規受注”の項目は、製造業の将来の成長を示す先行指標として特に注目されます。

トレーダーにとっては、ISM製造業景気指数の詳細な内訳を確認することで、経済の健康状態をより深く理解することが可能です。

発表タイミングは毎月1営業日目であり、速報性が高いデータの1つとして、FX市場における重要な取引材料となります。

文野くん
文野くん

雇用統計とか政策金利の発表って、大きな値動きになりがちだよね。どう対応すれば良いのかな?

美図紀さん
美図紀さん

発表前後はボラティリティが高まるので、発表前にはポジションを控えたり、決済するのがおすすめです。

経済指標発表時間の取引リスク

経済指標の発表の瞬間や直後に取引を行うことは、初心者にとって特にリスクが高い行為となります。

以下では、経済指標発表時の注意点とリスクを解説します。

サプライズが市場を動かす

要人発言や経済指標の数値が市場予想を大きく外れることを「サプライズ」と言います。

サプライズがあった時には、ボラティリティが急激に高まり急騰急落が起こる傾向があります。

例えば、雇用統計の結果が市場予想を大幅に上回る場合、米ドル高となり急上昇することがあります。

このようなサプライズは予測することが非常に難しく、短時間で相場が大きく動くため、損失リスクも増大します。

例:米国の雇用統計発表

  • 市場予想:非農業部門雇用者数が20万人増加
  • 発表数値:30万人増加
  • 相場の反応:米ドルが急騰し、主要通貨ペアで大きな値動きが発生

一方で、予想通りの結果が出た場合は、市場がすでにその情報を織り込んでいるため、ほとんど値動きがない場合もあります。

これを「織り込み済み」と呼びます。

経済指標発表時の取引で起こる3つのリスク

  1. スリッページ
    発表直後はボラティリティが以上に高まり、トレーダーが希望した価格で注文が約定しないことがあります。これをスリッページと呼び、予想外の損失につながる可能性があります。
  2. スプレッドの拡大
    経済指標発表時はスプレッド(売買の価格差)が急激に広がることがあります。取引コストが大幅に増加し、通常時より不利な取引をする覚悟が必要です。
  3. 急激な反転
    発表直後に価格が急上昇または急落した後、すぐに反転するケースがあります。このような動きに巻き込まれると、大きな損失を被る可能性があります。
文野くん
文野くん

重要な経済指標発表がある時間帯は、やっぱり取引しないほうが良さそう…

美図紀さん
美図紀さん

そうですね、特に初心者の方は避けたほうが安全です。

美図紀さん
美図紀さん

取引をするにしても、市場が不安定になる時間帯なのでリスクをしっかり管理しましょう。

関連記事:スプレッドとは何か?広がる要因も紹介

pipsとスプレッドとは?FX初心者のための基礎解説

 経済指標発表までにできるリスク対策

経済指標の発表時は、市場のボラティリティが非常に高くなるため、トレーダーにとってはリスク管理が特に重要です。

発表時間帯にどのような対策を講じるべきかについて具体的に解説します。

発表スケジュールを事前に確認する

まずは、経済指標の発表スケジュールを確認することです。

取引ツールや経済カレンダーを利用して、主要な指標の発表日時を把握できます。

事前に重要な指標の発表時間をチェックし、その時間帯に取引を行うべきかどうかを判断しましょう。

ポジションを減らす or 決済する

発表直前に既存のポジションを減らすか、全て決済することで、予期せぬ値動きによる損失リスクを回避できます。

特に初心者の場合、ノーポジションで経済指標の発表時間を迎えるのが安全です。

新規エントリーを控える

発表直後の市場は非常に不安定で、短期間で大きな値動きが発生する可能性があります。

このような状況では、新規エントリーを控えるほうがリスク管理上よいです。

発表後、市場が落ち着いてから取引を開始することで、不要なリスクを避けることができます。

ストップロス注文を活用する

ポジションを持ち続ける場合、発表直後の急激な値動きに備えるため、ストップロス注文を設定しておくことをおすすめします。

損失を事前に限定し、資金を守ることができます。

ただし、逆指値が浅い場合は、狩られてしまう場合もあるので注意しましょう。

スプレッドの拡大に注意する

経済指標発表時には、スプレッド(売買価格の差)が通常よりも広がる傾向があります。

スプレッド拡大時に取引を行うと、通常よりコストが高くなるため、期待していた利益が減少することがあります。

指標発表前後の時間帯はスプレッドを確認し、通常に戻るまで取引を控えましょう。

エンディング

経済指標とは何か、重要な経済指標、発表時間帯の注意点や対策について解説しました。

以下に、今回の記事のポイントをまとめます。

  1. 経済指標はFX取引の重要な指針
    経済指標は、各国の経済状況を反映し、市場の方向性やトレンドの転換を示す重要なデータ
  2. 注目すべき主要な経済指標
    特に米国の雇用統計、FOMC政策金利発表、CPI、GDP、中央銀行総裁の発言を優先的にチェック
  3. リスクを理解し、適切に対策を取る
    指標発表時のボラティリティやスプレッドの拡大、スリッページなどのリスクに備えることが大切。ポジションの管理やストップロス注文の活用。
  4. 事前に指標発表スケジュールの把握
    使っているFX会社のサイトや取引ツールから経済指標カレンダーを確認する

経済指標は、市場を動かす大きな要因ですが、全ての指標を理解する必要はありません。

主要な指標に焦点を当て、少しずつ知識を深めていくことが重要です。

美図紀さん
美図紀さん

経済指標による激しい値動きに目がくらんで、目先の利益に囚われないことが大切です。

文野くん
文野くん

経済指標はチャンスでもピンチでもあるね。損失を避けるために、発表時のリスク管理をもっと意識してみるよ。