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FXを始めるとき、初心者が直面するのが「必要証拠金」や「ロスカット」といった専門用語の壁です。
これらの用語を難しく感じるかもしれませんが、取引の基本を理解するためには非常に重要な知識です。
独特の専門用語で、株とかしてなければ馴染みない用語がいっぱいあるよね!
そうね。でも馴染みないとはいえ、FXで初歩的な失敗をしないためにも基本的な用語は理解していきましょう!
本記事では、
- 入金額と必要証拠金の違い
- 必要証拠金の計算方法
- 証拠金維持率とロスカットの関係
を中心に初心者でも理解しやすいように解説します。
入金額とは、取引口座に投資家が預け入れる資金のことを指し、預託証拠金や純資産などとも呼ばれます。
取引を行うため資金であり、この金額によって取引できる量や取引の柔軟性が決まります。
入金額は、投資家がFX取引を行う際の「証拠金取引」に必要な資金の元となります。
証拠金とは違い、単純にFX口座に入れたお金のことを言います。
FXにおける証拠金とは、外貨取引を行う際に必要とされる担保金のようなものです。
この証拠金を使ってレバレッジをかけることで、実際の取引額よりも少ない資金で大きな取引を行うことが可能になります。
ここでは、FX取引における3つの証拠金と付く用語について解説します。
入金額の内から外貨取引のためにFX会社に預けるお金のことを言います。
必要証拠金とは
必要証拠金は、取引を開始するために必要な最低限の証拠金額です。
この金額は、取引したい通貨ペアや取引量、そして適用されるレバレッジ比率によって決定されます。
投資家が市場に参入するための「入場料」のようなものです。
発注証拠金とは
発注証拠金は、新たに注文を出す際に必要となる証拠金のことです。
既に開いているポジションの維持に必要な証拠金とは別に、新規に取引を行うためには追加の証拠金が必要となります。
この発注証拠金は、投資家が新たな取引機会を追求する際の「追加料金」のようなものです。
有効証拠金とは
有効証拠金は、現在の取引を維持するために利用できる証拠金の総額を指します。
これには、未実現の損益(現在の取引が利益を出しているか、損失を出しているか)も含まれます。
有効証拠金は、取引口座の「実際の資金状態」を示し、追加取引の可能性やロスカットのリスクを把握するために重要です。
そのほかにも追加証拠金(追証金)ってのもあったよね?
うん。でも、ここで話すと長くなるから別記事でお話しするわね。
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自分が取引する数量には、どれだけの必要証拠金がかかるか知ることは重要です。
必要証拠金は、取引数量、レバレッジや通貨ペアによって変わります。
必要証拠金は次の公式で計算されます。
必要証拠金の計算式
必要証拠金=為替レート × 取引数量 ÷ レバレッジ
為替レート:取引する通貨ペアの現在の価格
取引数量 :取引する量(ロット数ともいう)
レバレッジ:国内FXでは1~25倍の倍率
- 為替レート:ドル円が150円
- 取引数量 :10lot = 10,000通貨※
- レバレッジ:10倍
※1lot = 1,000通貨とした場合(FX会社によって異なります)
上記のような条件で取引をする場合は次のように計算されます。
必要証拠金 = 150 × 10,000 ÷ 10 = 150,000円が必要。
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必要証拠金とレバレッジ
レバレッジとは、少ない証拠金で大きな取引を可能にする仕組みです。
レバレッジは倍率(例:25倍)で表され、この倍率が高いほど少ない証拠金で大きな取引が可能になります。
ただし、レバレッジを大きくして、取引数量を増やすとリスクも大きくなるので注意が必要です。
例えば、先ほどのレバレッジが10倍ではなく25倍であれば、
必要証拠金 = 150 × 10,000 ÷ 25 = 60,000円が必要。
となって、レバレッジ10倍の時よりも少ない必要証拠金で取引することができます。
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多くのFX会社ではレバレッジ25倍(固定)で計算
このレバレッジの計算で注意が必要なのは、多くのFX会社はレバレッジ25倍で必要証拠金が計算されることです。
日本のレバレッジは最大25倍までなので、常に最も安い必要証拠金で取引ができます。
え?だとしたら、常にレバ25倍のハイリスク・ハイリターンな取引をしないといけない??
そこは安心して!実効レバレッジという方法で、利用者はレバレッジ管理できるわ!
レバレッジ25倍で必要証拠金が計算されるFX会社では、実効レバレッジをもとにリスク管理を行います。
実効レバレッジは次の公式で計算されます。
実効レバレッジ(倍) = 必要証拠金 ÷ 有効証拠金
必要証拠金:取引に必要な最低金額
有効証拠金:入金額 ± 評価損益で計算
評価損益は値動きに対して動くので、有効証拠金も値動きに対して変動します。
つまり、実効レバレッジも値動きに対して連動して変動することになるのです。
含み損がマイナスになるほど、実効レバレッジは高くなってしまうので注意です。
松井証券FXなどレバレッジを取引前に選べる会社では、自分が選んだレバレッジで必要証拠金が計算されます。
例えばレバレッジ10倍コースを選択した場合は、必要証拠金は10倍の数字で計算されることになります。
FX取引を行う際には「証拠金維持率」についての理解も大切です。
必要証拠金が有効証拠金のどのくらいの割合を占めているかを指し、パーセンテージ(%)で表されます。
この割合が高いほど安全な状態にあり、逆に低いとロスカットのリスクが高まります。
証拠金維持率の計算方法
証拠金維持率は次の公式で計算されます。
証拠金維持率 = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100
必要証拠金:取引に必要な最低金額
有効証拠金:入金額 ± 評価損益で計算
- 有効証拠金が120,000円
- 必要証拠金が60,000円
上記のような状況の場合は以下のように計算できます。
証拠金維持率=120,000 ÷ 60,000 × 100 = 200%
これは、必要証拠金の2倍の資金を持っていることになります。
評価損益によって変動し、含み損が大きくなるほど証拠金維持率は低下していくことになります。
証拠金維持率が下がると何か悪いことがあるの?
証拠金維持率が下がりすぎるとロスカットが発生してしまうので要注意よ!
ロスカットとは、取引中の損失が一定の限度を超えた場合に強制的にポジションを閉じる仕組みです。
投資家の更なる損失を防ぐための保護措置であり、FX会社によって設定されています。
一定の限度というのが、証拠金維持率を基準にしています。
証拠金維持率とロスカット水準
証拠金維持率がFX会社が設定するロスカット水準まで下がった場合、自動的に保有ポジションが決済されます。
この水準はFX会社によって異なりますが、一般的には100%~50%などが設定されています。(任意の範囲で自分で設定できる会社もあります)
下記のような状況から考えてみましょう↓
★ FX会社のロスカット水準は100%
・有効証拠金が120,000円
・必要証拠金が60,000円
→ 証拠金維持率:200%
ここから含み損が50,000円まで膨らんでしまった場合は以下のようになります↓
★ FX会社のロスカット水準は100%
・有効証拠金が70,000円まで減少
・必要証拠金が60,000円
→ 証拠金維持率:116%
証拠金維持率は200% → 116%まで減ってしまいましたが、100%となっていないのでロスカットは発生しません。
しかし、さらに含み損が60,000円まで増えてしまった場合は以下のようになります↓
★ FX会社のロスカット水準は100%
・有効証拠金が60,000円まで減少
・必要証拠金が60,000円
→ 証拠金維持率:100%
有効証拠金が60,000円まで減少した時点で証拠金維持率が100%となるので、ロスカットが発生します。
ロスカットは自動的な決済なので、含み損が損失として確定してしまいます。
ロスカット水準は高い方が良い?低い方が良い?
ロスカット水準が高いと、早い段階でポジションが閉じられますが、手元には比較的多くの資金が残ることになります。
逆にロスカット水準が低い場合、より大きな含み損を許容できますが、ロスカット発生後のリスクは高いです。
・入金額:120,000円
・必要証拠金:60,000円
・耐えられる含み損:60,000円
→ ロスカット水準発生後の資金は60,000円
・入金額:120,000円
・必要証拠金:60,000円
・耐えられる含み損:90,000円
→ ロスカット水準発生後の資金は30,000円
長く含み損に耐えられることを考えるか。もしもの時に手元に残る金額を考えるか。だね!
どちらが良いか一概に語ることはできないわね。自分のリスク許容度に合ったFX会社やロスカット水準を選びましょう。
証拠金維持率を上げ、強制ロスカットを避けるためには、以下の2つの方法があります。
どちらもその場しのぎの方法となるので、含み損に耐えるときは限度を決めて行いましょう。
口座に追加で資金を入金することで、有効証拠金を増やして証拠金維持率を上げることができます。
生活資金や借金を入れることは絶対にしてはいけません。
保有ポジションの数量を減らすことで、必要証拠金を減らして証拠金維持率を上げることができます。
ロスカットを嫌って、入金額ばかりを増やすとさらに被害を拡大させるリスクがあります。
「取引に失敗した」と思ったら、保有するポジションを一部手放すか、すべて損切りするのが合理的だね。
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FX取引を始める際には、多くの用語や概念を理解する必要があります。特に重要な点を最後にまとめます。
- 入金額:取引を行うためにFX口座に預ける資金
- 必要証拠金:取引を開始するために必要な最低限の担保金
- 証拠金維持率:保有しているポジションを維持するために必要な証拠金の割合
- ロスカット:取引中の損失が一定の限度を超えた場合の強制決済システム
必要証拠金 = 為替レート × 取引数量 ÷ レバレッジ
証拠金維持率 = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100
有効証拠金 = 入金額 ± 評価損益
入金額と必要証拠金の違いを理解してないと証拠金維持率についても理解できません。
そして、証拠金維持率はロスカットに直接関係する概念でかなり重要です。
証拠金維持率が一定の水準(ロスカット水準)を下回るとロスカットが発生します。
ときには、ロスカット水準を下回らないように入金額や必要証拠金を調整する必要があるのです。
FXの専門用語を正しく理解することは、正しいリスク管理につながるので知っておくべきです!